法律初学者でも行政書士試験を独学1年での合格。当時のスケジュールと反省点。

2020年12月11日


法律初学者でも行政書士試験を独学1年での合格。当時のスケジュールと反省点。

お読みいただきありがとうございます。すずパパです。
私は令和元年度の行政書士試験を受験。
完全独学で、法律知識の下地が一切無いながら一度目で合格できました。

試験結果通知の得点欄です。

私の合格は運もあったと思いますが、もちろん全力で努力もしました。
この記事では法律初学者でも行政書士試験を独学一発合格した当時のスケジュールと反省点を書いてみます。
これから受験する方の参考になれば幸いです。

勉強方法・スケジューリング・教材を解説した記事を書いています。

行政書士の勉強時間

ちまたでは600時間くらいと言われている行政書士試験。
ただこれは、優秀だったり法律知識の下地がある場合。

ある女性司法書士Youtuberの女性が、司法書士は3000時間と言われている事を取り上げていました。
そしてその動画内で「3000時間じゃ司法書士にはなれません。そんなんで受かった人は周りに居ません。」と断言していました。
その女性、司法書士試験は実際に10000時間くらい勉強しているそうです。
予習復習、+αの時間を抜かして教材のみやカリキュラムの時間だけで語られちゃうみたいですね。

行政書士試験は司法書士試験ほどの勉強量ではないものの、法律知識の下地がなければ1000時間くらいは見ておいた方が良いと思います。
私自身は、時間を計測するくらいなら勉強していたのでデータはありません。
ですが、ざっくりとした計算で600時間はかるく超えて800~1000時間くらいになっています。

受験当時の月単位スケジュール

受験当時のスケジュールを月単位、日単位(平日/休日)で書いていきます。
最初に言いますが私は失敗しました
なぜ失敗したと思うのか、理由も含め説明します。

勉強内容
1月みんなが欲しかった!行政書士合格へのはじめの一歩 1周目
2月みんなが欲しかった!行政書士合格へのはじめの一歩 1周目
3月みんなが欲しかった!行政書士の教科書 1周目
4月みんなが欲しかった!行政書士の教科書 1周目
5月みんなが欲しかった!行政書士の教科書 1周目
合格革命行政書士一問一答式出るとこ千問ノック 1周目
6月みんなが欲しかった!行政書士の教科書(民・行) 2周目
7月みんなが欲しかった!行政書士の教科書(民・行) 2周目
本試験をあてるTAC直前予想行政書士 1回目
出る順行政書士ウォーク問過去問題集 1周目
8月出る順行政書士ウォーク問過去問題集 1・2周目
9月出る順行政書士ウォーク問過去問題集 2・3周目
10月出る順行政書士ウォーク問過去問題集 3周目
合格革命行政書士一問一答式出るとこ千問ノック 2周目
本試験をあてるTAC直前予想行政書士 2回目
11月六法素読
出る順行政書士最重要論点250 1周目
本試験をあてるTAC直前予想行政書士 3回目
昨年度本試験

はじめの一歩 → 教科書 → 千問ノックで確認 → 教科書(民・行)再度 → 模試で確認 → ウォーク問開始 → 3周目までで10月ほぼ終了 → 千問ノック → 模試 → 六法素読&最重要論点 → 模試 → 昨年度本試験 → 本試験

という流れでした。
そして、赤文字が失敗したと思う部分です。
テキスト紹介編でも書きましたが、はじめの一歩で2月いっぱいまで使いました。これが不要でした。
最初から教科書で良かったです。
これがなければ30日強を過去問に割けました。

次にウォーク問で過去問を回しましたが、これも基本は肢別過去問が良かったです。
5肢択一の練習は必要です。ただ一問一答形式の方がスキマ時間でも進めやすく、日々の勉強のベースとして適していると感じました。

そして私は11月初旬、六法素読と最重要論点のチェックをする事にしたのですが、これは試験に取り組むと決めた日~本試験当日までに少しずつ時間を割いて進めるべきことでした。
試験当日に持ち運ぶ冊子のセットになるので、計画的に自分用の教材として育てておく方が良かったと反省しています。

受験当時の日単位スケジュール

平日

時間勉強内容
7:00起床~出勤の支度中は講義動画再生。
9:00出勤。基本的に憲法朗読を垂れ流し。
13:00昼食はゼリー飲料やバランス栄養食で5分。残りはテキスト。
18:00基本的に憲法朗読を垂れ流し。
18:30帰宅。家事、風呂、トイレでは講義動画再生。
22:00子供の寝かしつけ後、1時~2時くらいまでテキスト。

休日(用事が入るともちろん減りますが、そのような事は出来る限り避けます)

時間勉強内容
7:00起床。朝食後の家事中は講義動画。
8:00テキスト
12:00昼食。その後家事中は講義動画。
13:00テキスト
19:00夕食。その後家事中は講義動画。
22:00子供の寝かしつけ後、1時~2時くらいまでテキスト。

日単位で見ると、とても勉強してそうです。
時間を有効活用する意識や、机に向かう事が苦ではない点は上等だったと思います。

ただ、こまめに数分のスマホ休憩が入っていました。
リラックスと取るか、無駄な時間と取るかは人それぞれです。
ですが基本的には集中を奪う道具なので、封印する方が得点は伸びる人が多いと思います。

こちらに関してはスケジュール自体は訂正せずやると思います。

今ならこうする

月単位スケジュールについては反省点がありましたので、今ならどう計画するか。

勉強内容
1月みんなが欲しかった!行政書士の教科書 1周目
2月みんなが欲しかった!行政書士の教科書 1周目
3月合格革命行政書士一問一答式出るとこ千問ノック 1周目
みんなが欲しかった!行政書士の教科書(民・行) 2周目
4月みんなが欲しかった!行政書士の教科書(民・行) 2周目
本試験をあてるTAC直前予想行政書士 1回目
合格革命行政書士肢別過去問集 1周目
5月合格革命行政書士肢別過去問集 1・2周目
6月合格革命行政書士肢別過去問集 3・4周目
7月合格革命行政書士肢別過去問集 5・6周目
8月出る順行政書士ウォーク問過去問題集 1周目
9月合格革命行政書士肢別過去問集 7・8周目
10月本試験をあてるTAC直前予想行政書士 2回目
出る順行政書士ウォーク問過去問題集 2周目
合格革命行政書士一問一答式出るとこ千問ノック 2周目
11月合格革命行政書士一問一答式出るとこ千問ノック 2周目
本試験をあてるTAC直前予想行政書士 3回目
合格革命行政書士肢別過去問集 9周目
前日:昨年度本試験

このような目標でやるかと思います。

これ以外に六法の素読と最重要論点を数分のスキマ時間に使ったり、外出時用のテキストとして最初から使い込んで育てておきます。

ポイントは定期的に千問ノックや模試で自分のレベルを把握する事。
過去問は覚えてしまうので、当然のように正答率9割を超えます。
そのため確認作業は必要になります。

テキストの1周にかかる時間は、当時の私のペースを基準に予想しています。
目標にしていたのがウォーク問1か月で1周でした。
10年分で600問あり、1か月で回すと20問/日の計算です。
1問の5肢択一に5~10分の時間でやっていたので100分~200分。
休憩もはさむと平日はウォーク問で精一杯、という状態でした。

そこから問題数や出題方式を考えて

基本テキスト … 2ヵ月 民行のみだと1か月半
肢別・ウォーク問 … 1か月 肢別2周目以降は短縮だいたい2週間
千問ノック … 2週間

くらいでみています。

回答スピードや集中力、使える時間によって組み替えてみると良いと思います。

そしてすべてやり遂げた最後、本試験前日に前年度本試験。
これ非常におすすめです。
試験センターからダウンロードできるので(著作権の問題で抜けもありますが)、コンビニ印刷しても費用はそれほどかかりません。
3時間の時間感覚などを最終チェックできます。

そしてなにより、200点をはるかに超える点数が取れて気持ちいいです。
成功イメージを持ったまま本試験に臨めるので、ぜひ覚えておいてください。

必要なのは過去問回転+確認

繰り返しになりますが、過去問を何周もやることが第一です。
しかしそれだけでは実際の実力が分かりません。
ウォーク問正答率が95%に到達したとき、自分は気が緩みかけました。

そのため千問ノックや模試などのオリジナル(予想)問題での確認が必須です。
特に模試は伸びた鼻を気持ちよく折ってくれます。
気を引き締めましょう。

さいごに

これまでに挙げたスケジュールで10ヵ月勉強すると、600時間はかるく超えてしまうと思います。
週1日休みで少な目に見積もっても、用事が入らなければ平日 3h×6 + 休日 14h を4週×10 = 1280h
音声や動画を流す時間は除いても、これくらいはテキストに向き合えます。

実際問題、用事などが入ってしまうことも考慮して8割で計算すると、1280h×0.8 = 1024h
1000時間は確保できますね。

もちろん600時間やそれ以下で合格する人は居ます。
ですが、だから普通はその時間で合格出来る、というのは詭弁の類です。
希少なケースを全体に当てはまるかのように語るそれが正論なら、私行政書士試験合格より先に億万長者になっていたかったです!

趣味や交流など控えて作り出す貴重な時間、段取りもしっかりして効率的な勉強にしてください。
私の失敗が、誰かの糧になれば幸いです。